掃除中、彼のズボンのポケットから見つけたもの、それは
ドラッグを吸うのに使用するパイプ
私はそれを見た瞬間、一瞬で血の気が引いた。
ドラッグを実際に見たこともない私でも、それがパイプであることはすぐにわかった。
え、なにこれ、、、パイプ部分黒くなってるし使用感たっぷり、、、嘘でしょ、、、
すぐに彼がいるリビングへ行き問いただした
”ねぇ、これなに?!なんでこんなもんがあなたのズボンの中に入ってるわけ?!?どういうこと?!”
ヒステリックになりながらも叫びながら問いただした。
だが、聞かれている本人は顔色一つ変えず、
”何のことだかわからない”
その一点張り。
いや・・・あんたのズボンの中にあるものを、わからない、で済ませられるだなんて思うなよ・・
と私の怒りは頂点に達した。
怒りと悲しみと悔しみと・・・負の感情にもみくちゃにされそうだった。
私はその瞬間、こんなものが自分の家にあること自体に恐怖を感じ
とっさにそれをカバンに入れて、すぐさま外へ出た。
これをどうすればいいかもわからず、でも私の手元に置いておくことも怖く、
とりあえず近くの公園へ行った。そこで彼の母親へ電話をかけた。
”もしもし・・・私だけど、今ちょっと〇〇の公園に来れる?大変なことがあって・・すぐにお願い”
母親は急いで駆けつけてくれた。
というのも、母親は本当に優しくて頼もしい素敵な人。いつも私に寄り添って話を聞いてくれた。
彼女が到着するや否や、私の目には涙があふれ出た。
心配する彼女に、”こんなもの彼のズボンから見つけたの・・”
と差し出したら、
”こんなものあなたが持ってたらだめ!!!危ないわ!!!もし持っているところを誰かに見られたりしたどうするの!”
と私の手から奪い取って、すぐに地面にたたき落とし、足で踏みつけた。
パイプはガラス製だったのですぐに粉々になった・・・
泣きじゃくる私に彼女はこういった。
”あなたはよく頑張ってくれていたわ。あんなろくでなしな息子のそばにいてくれて、支えてくれて・・・。でもね、あなたは息子なんかにはもったいない。あなたはもっと別の人生を選ぶべき。私の息子は、実は昔からドラッグ中毒なのよ・・・。何度も私も止めようとした。でもね、ダメだったの。周りの誰がやめさせようとしても、彼はやめられずにきてるのよ。もうあなたのような娘に、私のバカ息子のせいで人生めちゃくちゃにされるのは見たくないわ”
彼の母親からそう言われ、私は頭が真っ白になった。
もうずっと中毒だったなんて・・・じゃぁ鬱って私に言ってたのは嘘なの・・・?
今まで、たまに夜友達に少し会いに行ってくるっていって外に出てたのは、本当に友達に会いに・・?それとも・・・・
今までの色々なことが全て信じられなくなった。
先が真っ暗になった。
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